視線を、感じる。
ここ数日、何処にいても何処からか観察されているような感じがする。観察……そう、Xのような、本質を見極めようとでもするかのような鋭い視線。
X……なのかな……。
Xだったら、何のため……ネウロを殺すため? 将を射んと欲すれば先ず馬を……ってことかな。
それにしては、ただつきまとわれてるだけのような気もするんだけど……。私、箱にされちゃうのかな……。それとも、捕らわれて、私がネウロの足を引っ張ることになるのかな……。
怖い。
何をされるのか解らないのが怖い。
今、学校から事務所に向かうこの道でも、イヤな感じがずっと貼り付いてる。早く、早く事務所に、ネウロに――…。
ガタッ
背後で物音がして、身が竦む。駄目、これ以上、怖、やだ……。早く、事務所に行かなきゃ。なんで、今日に限ってこんな遠く感じるの?
この場に留まり震える体。駄目、走って、動いて、私の足。動け、動け、動け……!
「きゃあっ!!」
突然、腕を掴まれて引っ張られた。そのまま、その人の体に引き寄せられる。
「やっ、やだやだ!! 放し……」
「落ち着け、ウジ虫が」
真上から降ってくる罵声。腕を掴む手にはいつもの革手袋。目の前は真っ青なスーツ。
あ……、ネウロ、だ。ネウロだった……。
「ネウ…ネウロ! ネウロぉっ……!!」
安心して抱きつこうとした瞬間――。
続く→