迷惑でばがめーる
―ざらめ様へ相互記念―

 特に何があるわけでもない事務所。我が輩はパソコンに向かって作業し、ヤコはソファで生ゴミを貪っていた。

〜♪〜♪〜♪

「ん? メールだ」
 携帯電話を開いた途端、ヤコは驚愕した表情となり、顔をみるみる赤く染めていった。

「ち、ちょっと、吾代さん! 何よこれーっ!?」

「ほう……吾代からのメールか」
「あ、や、ネウロ……なんでもな……」
 頬を染め、困惑した顔で我が輩へ振り返るヤコ。気に入らん。
「何でもない? そこまで顔を赤くしてか? 貴様と吾代はそういう関係なのか?」
 ニヤリと笑ってみたが、恐らく目は笑っていないのだろう。我が輩を見るヤコはその赤い顔を一瞬で青くした。
「や、違……」
「では何だというのだ」
 ヤコの頭を掴み、乱暴に床に投げた。その上に素早くのしかかり、体を床へ縫いつけた。
「だから、なんでも……」
「……我が輩に言えないことなのか?」
 ヤコは涙目になりながら顔を逸らし、堅く口を閉じている。それは肯定の意思か。
「そうか……ならば良い」
「え?」
 我が輩は立ち上がり、トロイへと戻った。
「帰れ。貴様にもう用はない」
「な、に……どういう……」

「さっさと吾代のところへでも行ったらどうだ」

 その言葉にがばっと起きあがり、抗議を始めるヤコ。
「何でもないって言ってるじゃん! 何よ、私はアンタ以外と連絡もしちゃいけないの!?」
 その様子に、我が輩はもう顔だけでも笑う余裕をなくしていた。ヤコがぎゃんぎゃん怒鳴っているが、それも耳には入らず、ただヤコを睨みつけた。

「ならば何故我が輩に言えん?」

 ピタリと抗議の声がやんだ。ヤコは俯いて震えていたが、やがて怖ず怖ずと顔を上げ、上目遣いで我が輩を見た。
「お、怒らない……?」
「事と次第による」
 何処か縋るような目で我が輩を見るヤコ。一つ溜め息を吐いて、先を促す。
「これ……」
 携帯電話の画面を、震えている手で我が輩に見せた。そこには――。

「恥ずかしい、でしょ……?」

 そこには、我が輩とヤコが若干着衣を乱したままソファで抱き合って眠っている写真があった。
「…………」
 ヤコは携帯電話を突きつけたまま、耳まで赤くなっていた。我が輩は知らず口角を上げ、ヤコへと近づいた。

「ならば、それをこれから再現するか?」

 耳元で囁いてやれば、慌てて顔をこちらへ向ける。すかさず唇を重ね、舌をねじ込み、絡ませた。

 そして優しく抱きしめ、もう一度組み敷いた。もうヤコは抵抗をしなかった。

++ fin ++


お題「魔人様の勘違いで、ヤコたんと本気喧嘩…最後はラブラブなSS」
相互リンク記念に、ざらめ様へ捧げます。



戻るか?