死んだ人は星になる、ってよく聞くよね。
じゃあ、魔界へ行ってしまった人はどうなるんだろう?
地上から見える星にはならないのかな。
せめてここから見えるものになってくれればいいのに。
ねぇ、私は死んだら、このたくさんの星のどれかになるんだよ。
その他大勢に埋もれて、普通の人には見つけられないだろうけど。
でもきっと、アンタなら見つけてくれるんじゃないかな、って思ってた。
星を見上げて、時々は思い出してくれるだろうか、って考えてた。
まさか、アンタの方が先にいなくなるなんて。
いかに私の頭が豆腐か、ってことだね。
ねぇ、ネウロ。
そうだって言って、そして呆れて。
その溜め息を、感じさせてよ。
「貴様は何処までも豆腐だな」
星を見上げていた。
その顎をぐいと引き寄せられ、視界が遮られる。
あ、と思ったら唇に温かい感触。
「ん……」
ゆっくり唇が離れて。
「ネウロ……な、んで……何処に、行っ……」
「単なるお遣い程度の用事だ」
もう一度、重ねられて。
そのまま後ろから抱きしめられた。
「貴様は星になどならん」
ぎゅっと私を抱く腕に力が入る。
「どうして?」
ネウロの溜め息が、耳を掠める。
「我が輩が、放しはしない」
ネウロが、ここに、いる。
「手の届かないところへなど、絶対にやらん」
うん……そうだね。
私は、アンタのものだもんね。
「貴様の傍を離れたりもせん」
ああ、それなら。
アンタと一緒に星になる、っていうのはどうかな?
++ fin ++