不可欠の一人・後

※ご協力:ハラオ様
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「貴様を失うこと……これほど恐ろしいことはない……」
私の髪に顔を埋めた。

こんな、不安そうなネウロ……どうしよう……。



戸惑いながらも、愛おしさがこみ上げて……私はネウロの背中に腕を回した。
そうして今度は私の方が抱きしめる形に。
「ヤコ…?」
「ネウロ……ありがとう。私、知ってる……大事な人がいなくなる怖さ」
お父さん……笹塚さん……段ボールおじさん……みんな……。
欠けてしまっても、誰も代わりなんていない。

「でも……私はネウロに会えて、こうしてくっついて…その……キ、キスをして……今、嬉しい、よ……だから、その……あー…………キス、しよう?」

勇気を出して、思いの丈をぶつけた。
きっと、私、今顔まっ赤だと思う。
「…………フ」
私の言葉を聞いたネウロは、どこか吹っ切れたように微笑んで。
「お望みとあれば、いくらでも……」
そうして何度もキスしてくれた。

不可欠の一人を得ることは、同時に喪失の不安を抱くということ。

きっと…ううん無茶をしなければ、ほぼ確実にネウロより私の方が死んじゃうけれど、私は気まぐれでドSでDV大好きで、食事に真剣なネウロの隣にいる。
できうる限り、ずっと傍にいる。
だから……怖いけど怖くない。
きっと沢山楽しいことを二人で知っていけるから。

今、そしてこれからも、何度でも、熱い唇の感触を、温かさを共有できるから……。

「ヤコ……貴様なら、この感情になんと名を付ける?」
「うーん…やっぱり『愛情』かなぁ?」
「ふむ。やはり、そうか……では」

やはりってなんだやはりって。
なんて思ってたら耳元で甘く囁かれた。

「愛してるぞ、ヤコ…」

「っ〜〜わ、私も、ネウロを…ふぐっ」

ぎゅう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ちょ、ねう、苦し……」

マジで! 落ちる!!

「ギブギブ!!!!」
「愛おしいな、ヤコ」

ネウロがベアハッグしながら極上の笑顔をすり寄せてきた。
苦し……けど、心からの幸せ、それが伝わってくる。

ネウロのくれたこの温もりが、この日一番の、そして一生大切な記憶。

++ fin ++




戻るか?