花言葉 07

地上での3年というものは、人の心さえも変えると聞いた。
我が輩にとってはそれは瞬きにも等しい時間だというのに。

「どうしたの? ネウロ」
「……貴様は、変わった…か?」
「何が?」
「いや……変わっていないのならいい」
「何がよ? ……変なネウロ。ね、あかねちゃん」

ぶんぶんと、ヤコの耳元でおさげが揺れる。
我が輩の気に入りの場所であったそこは、すっかりアカネに陣取られてしまっていて。
「……不愉快だ、アカネ。ストラップにでもなっていろ」
「ちょっ…あかねちゃんに八つ当たり!?」
「煩い」
魔力で無理矢理アカネをヤコから引っ剥がした。
多少強引であったため、ヤコが携帯電話ごと地面に落としてしまった。

「もうっ、あんたは相変わらずだよね……あ」
「フン……」
携帯を拾おうと屈んだヤコが、雑草の中で見つけた。
「こんなところにたんぽぽ! しかも白い!」
「む、白タンポポ……か」

こんなところで、なんとおあつらえ向きな花を見つけてしまったのだろうか。
我が輩はそれを一輪手折って、アカネから奪った場所に口づけながら、ヤコの髪に挿した。

「ねうっ……も、いきなり……」
「フハハ、貴様にも、我が輩にも、これ以上相応しい花はあるまい」
「だから何……んっ、ふぁ…」

疑問ばかり投げつける愛おしき相棒に、何も解答を言わず、ただ口づけを。


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たんぽぽ食べて 笑ってみせて
たんぽぽ食べて 泣いてもみせて
たんぽぽ食べて アイしてみせて
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白タンポポの花言葉、それは「解き難い『謎』」だという。
死を覚悟したあの日の『謎』の答えを、今――。

++ fin ++




戻るか?