ダイヤモンド葬

魔人脳噛ネウロは、探偵業で得た報酬をダイヤモンドとして貯蓄している。

だが、それとはまた別に、いかなる時でも身につけているダイヤがあった。
1カラットあるかないかくらいの、何の飾り気もないもの。
カッティングすらしていないそれをネックレスにして、肌身離さず、大事に、それはそれは大事に持っている。

彼を知っている者ならば誰もが疑問に思うくらい、彼はそのダイヤに執着していた。


そのダイヤは、弥子なのだ。


弥子が死んだときに火葬場から持ってきた、「弥子だった」炭の塊。
その炭素を結晶化させて、ダイヤモンドに変えた。

一片たりとも弥子を失いたくない。
だから、カッティングもしない。

ブリリアントカットされたものに比べ、それはずいぶん無骨で、光の反射も全く計算されてないため、それこそただの炭素の結晶でしかない。

だが、それは紛れもなく「弥子」そのものなのだ。


今日も魔人のスカーフの下でひっそりと、魔人にだけ解るように、そのダイヤは輝き続けている。

++ fin ++




戻るか?