「本格的に梅雨だねぇ……」
「フム……して、今貴様が飾った花は紫陽花というやつか」
「え? うん、雨が似合って、綺麗だよね」
「花言葉は『移り気』だったな……」
「へぇ……前から思ってたけど、アンタ、何で花言葉に詳しいの?」
「地上に来てから吸収した雑学のほんの一部だ」
「ふぅん……」
「おお、そうだヤコ! 一つ賭をしてみるか」
「え?」
「その紫陽花の花が
十日以内に散ったら、貴様を我が輩の奴隷という立場から解放してやろう」
「マジで!!!?」
「うむ。その代わり、散らなかったら一生我が輩のおもちゃだが」
「やるやる! 十日でしょ? 切り花がそんなに持つわけないって!」
「よし、成立だな」
『弥子ちゃん、気づいて……。紫陽花の花は散らないんだよ! 枯れるだけなんだよ!!』
「フン……移り気になど、実際になられてはたまらん」
++ fin ++