ネウロ百面相 02

「弥子ちゃん、差し入れ」
「うわー、ありがとうございます、笹塚さん!」

満面の笑みを笹塚に向けるヤコ。
その笑顔に、笹塚のポーカーフェイスが一瞬崩れる。

……気に入らん。

「先生、お菓子くれる人についていっちゃ駄目ですよ」
「えー、お菓子くれる人はイイ人だよ」
「弥子ちゃん……危ないよ……」

我が輩が出しゃばってきたからか、笹塚はじゃあ、と言って帰っていった。

「フン……」
「ネウロ……笹塚さんはイイ人なんだから」
「我が輩はイイ人でなくて残念だな」
「人じゃないじゃん。……それに、ネウロはイイ人じゃなくていいの」
「ほう?」

「……『好きな人』なんだから」

……不意をつかれた。

「ネウロ?」

まさか我が輩、顔を紅くしてないだろうな……。
そうか、こういうときに厠に駆け込むのか。

また一つ、余計なことを理解してしまった。

++ fin ++




戻るか?